韓国語の文法ルールについて基礎部分から網羅的にまとめています。
韓国語を勉強する上で非常に大事な内容なので、お気に入りなどにページを保存し、何度も熟読することをおすすめします。
韓国語の文法を理解する上で一番大事なポイントは、
動詞などの「単語」と単語の後ろににつく「語尾」の組み合わせで文章を作るということです。
そして、2つを組み合わせるときに「活用ルール」があります。
単語とは何か?
語尾とは何か?
2つを組み合わせるときの活用ルールとは何か?
またその組み合わせのルールについて解説していきます。
この記事でわかること
①韓国語の文法の基礎
②「単語」の種類
③「語尾」の種類
④活用ルール
これら4つポイントを押さえれば韓国語の文法が理解できます。
目次
韓国語の文法の基礎
韓国語の文法を勉強する前に、「文法」について考えみましょう。
そもそも文法って何?
文法とは、「文を作る規則の集まり」です。
例えば、「私の家」という言葉を「私は家」とすると意味が全く違うものになりますよね。
これは単語の種類の1つである助詞「の」と「は」が別の意味を持っているからです。
このように文にしたときに意味を成す形で表現するルールがあります。
日本語と韓国語の文法の共通点
日本語と韓国語の文法の共通点は大きく3点あります。
共通点① 語順が同じ
共通点の1つが、「語順が同じ」であること。
例えば「私は昼ご飯を食べた」という文を英語や中国語の語順では「私は」→「食べた」→「昼ご飯を」となりますが、韓国語は日本語と同じく「私は昼ご飯を食べた」となります。
共通点② 助詞がある
助詞とは、「~の」「~は」など付属語と呼ばれ、他の単語について意味を成す言葉です。
例えば、「私」、それから「家」という単語(名詞)の間に助詞の「~が」「~は」をそれぞれ入れてみると、「私の家」、「私は家」となる。「私の家」は意味がわかりますが、「私は家」っておかしいですよね。
このように単独で意味のある他の単語につく言葉です。
英語には助詞がないですよね?
「I 」(私)、「am」(です)、「woman」(女性)という3つの単語を使って「I am woman」(私は女性です)という風に日本語の助詞にあたる言葉がありません。
これに対して、韓国語は日本語と同じように助詞があります。
共通点③ 敬語が多い
韓国語の敬語は日本語とは違い、大きく2段階にわかれています。
よく、1つがフランクな敬語、もう1つが丁寧な敬語という風にもいわれます。
敬語の形式の違いがあるにしても、敬語の種類が多く、日常会話にも多様する点が共通しています。
例えば英語の場合、丁寧な表現はあっても、「お前」といっても「あなた様」といっても、全て「YOU」の一言です。
韓国語の文法で一番大事なポイント
韓国語の文法で一番大事なことは
「単語」と「語尾」の組み合わせで文章を作るということ。
そして、組み合わせるときの「活用ルール」があること。
それでは、「単語」、「語尾」、「活用ルール」について説明していきます。
単語について
単語とは、意味を持つ最小の単位の言葉のことです。
そして、単語は名詞や動詞、形容詞など品詞に分けられます。
品詞について
単語を文法的な機能別に分けたものを「品詞」といいます。
韓国語の品詞はどんなものがあるでしょうか?
簡単にまとめると次の通りです。
韓国語の品詞について
・韓国語の品詞は全部で9つ。
・品詞はその特徴により①体言②修飾言③関係言④独立言⑤用言の5つに分けれる。
・この中で用言のみ活用があり、それ以外は活用がない。
・活用とは、形容詞や動詞の最後の文字「다」の部分が変化すること。
・用言とは、動詞、形容詞のこと。存在詞(있다,없다)と指定詞(名詞の後につく이다/다)は動詞に含まれる。
・韓国語には品詞に属さない言葉もあり、それを「語尾」という。
韓国語の文法で「単語」と「語尾」の組み合わせといいましたが、このときの「単語」は「用言」のことです。
「活用する」とは「다」が他の形に変わることとも言えます。
品詞についてのより詳しい解説は↓こちらをご参照ください。
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韓国語の品詞について解説
続きを見る
語幹について
そして、「다」を除いた部分を「語幹」といいます。
用言 = 語幹 + 다
用言(形容詞、動詞)は必ずこの形になります。
韓国語の語幹は日本語にはない大きな文法の特徴です。
例えば、「食べる」という意味の「먹다」。「먹다」から「다」をとった部分の「먹」、これが「먹다」の語幹です。
さらに、語幹はその特徴により次のように2つ分類の仕方があります。
語幹の分類①
語幹の最後の文字にパッチムがない場合「母音語幹」。
語幹の最後の文字にパッチムがある場合でㄹ以外の場合「子音語幹」。
語幹の最後の文字にㄹパッチムがある場合「ㄹ語幹」。
もう1つの分け方が
語幹の分類②
語幹の最後の文字に「ㅏ」または「ㅗ」が含まれている場合「陽語幹」という。
語幹の最後の文字に「ㅏ」または「ㅗ」が含まれていない場合、「陰語幹」という。
これら2つの語幹の分類は、単語と語尾の組み合わせルールについて重要なポイントとなります。
より詳しい解説は↓こちらをご参照ください。
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韓国語の語幹について解説
続きを見る
参考
こちらのページに単語を品詞別、50音順など検索しやすいようにしておりますので、ご参考ください。
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【韓国語の単語一覧表】発音の音声確認!カタカナ読み確認!(品詞別・ジャンル別・あいうえお順)
続きを見る
語尾について
単語については理解できましたでしょうか?
次は、活用のある単語、用言の後ろにくる言葉、「語尾」についてです。
語尾は品詞には属さない単独では意味をなさない言葉や、複数の品詞の組み合わせで別の意味をもつものです。
単独では使われず、必ず単語の後ろについて使われます。
例えば、代表的なものでいうと「입니다」、「습니다」など丁寧語があります。
「食べる」という意味の動詞「먹다」を「食べます」という韓国語にするには、うしろの「다」をとって「습니다」をつけ「먹습니다」となります。
なぜ「습니다」になるのか?
これには決まったルールがあります。
また、語尾には丁寧語以外にも200以上もの種類があります。
語尾は3パターンに分類される
200以上ある語尾は全て大きくわけると次の3パターンに分けることができます。
語尾のパターン①
前にくる語幹に影響を受けないもの。
語尾のパターン②
前にくる語幹が、「母音語幹」、「子音語幹」、「ㄹ語幹」のどれにあたるかによって形がかわるもの。
語尾のパターン③
前にくる語幹が、「陽語幹」、「陰語幹」のどちらにあたるかによって形がかわるもの。
例えば、「行けば」、「来れば」などの「~れば」という語尾。これは韓国語では「-면」と書く場合と「-으면」と書く場合があります。
これは「語尾のパターン②」のルールが該当します。
前にくる語幹が「母音語幹」または「ㄹ語幹」の場合は「-면」、
前にくる語幹が「子音語幹」であれば「-으면」になります。
「먹다(モッタ)|食べる」という動詞を例にすると、語幹は「먹」なので「子音語幹」です。
「子音語幹」なので「-으면」を使う。
「먹」と「-으면」を合わせて「먹으면」、訳は「食べれば」となります。
この場合、「-면/-으면」は「語尾のパターン②」が適用されるというように文法のルールで決まっています。
それが200以上の語尾それぞれにあります。
それでは語尾にはどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、敬語の丁寧語など代表的なものを紹介しつつ、他のものは下の「語尾一覧」としてまとめております。
よく使う代表的な語尾
1番よく使う語尾は丁寧語です。
丁寧語について
韓国語の丁寧語は日本語とは違い、2つに分かれています。
1つが日本語と同じ丁寧語。これをハムニダ体と呼びます。
もう1つが「親しみを込めた丁寧語」。これをヘヨ体と呼びます。
ヘヨ体は日本語にはない表現ですが、日常会話では非常に使う言葉です。
また、名詞+이다の形を丁寧語にする場合は、「이다」の部分だけが共通して変化しますが、これについては分けて説明します。
① ハムニダ体
詳細はこちら↓
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韓国語の丁寧語「ハムニダ体」【ㅂ니다 ムニダ / 습니다 スムニダ】を解説!
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② ヘヨ体
詳細はこちら↓
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韓国語の丁寧語「ヘヨ体 」【아요 アヨ / 어요 オヨ / 여요 ヨヨ】を解説!
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③ 名詞+이다の丁寧語
詳細はこちら↓
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韓国語「名詞 + です 」【입니다 イムニダ】【이에요/예요 イエヨ/エヨ】を解説!
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語尾一覧
丁寧語以外の語尾についてはこちらに一覧化しています。
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【韓国語 文法】語尾一覧(意味と使い方の説明付き)【保存版】
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活用ルール
ここまでで、次のことが理解できたと思います。
・韓国語の文法は「単語」と「語尾」の組み合わせであること。
・「単語」は活用のある用言のみであること。
・用言には語幹があり、語幹には種類があること。
・「語尾」には種類があること。
そして、最後のポイントが「活用ルール」です。
活用ルールのポイント
活用ルールのポイントは3つです。
①前にくる単語の語幹は何か?
②次に後ろにくる文法は、前の語幹によってわかれるタイプか?
③最後に、前の単語に例外ルールがあるか?
この3つポイントを①から順番に確認すれば、正しい活用となります。
①前にくる単語の語幹は何か?
これは語幹について説明したとおり、前にくる単語が「母音語幹」、「子音語幹」、「ㄹ語幹」のどれにあたるか、また「陽語幹」、「陰語幹」のどちらにあたるかという意味です。
②次に後ろにくる文法は、前の語幹によってわかれるタイプか?
これは語尾が3パターンあると説明したルールのことです。
③最後に、前の単語に例外ルールがあるか?
例外ルール(変則ルールとも呼ばれます)とは、ある特定の単語だけ語尾によって語幹が変化することです。
例えば「받다|パッタ|受ける」の語幹は「받」なので、「陽語幹」です。
「陽語幹」のヘヨ体は、「다」の代わりに「아요」がくるので、「받아요|パダヨ|受けます」となります。
ところが同じ「陽語幹」の「돕다|トプタ|助ける」は、「돕아요」とはならず、「도와요」とするのが正解です。
このように単語によっては変則的に活用するものがあります。
変則活用のパターンについては次のようなものがあります。
・ㄷ変則
・으変則
・ㄹ変則
・ㅂ変則
用言の活用のルールをまとめました。
詳細はこちら↓
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韓国語の活用ルール【まとめ】
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語尾別の活用ルールについて
語尾別の活用ルールについては、語尾一覧の中でそれぞれの語尾に「使い方」を説明しています。
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【韓国語 文法】語尾一覧(意味と使い方の説明付き)【保存版】
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