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勉強法 単語

韓国語単語をすぅーと楽に覚える方法

2018年12月20日

韓国語単語をすぅーと楽に覚える方法
悩む人

単語がなかなか覚えられない。。単語学習は退屈だからやりたくないし、せっかく覚えてもすぐ忘れてしまう(涙)
もっと楽に韓国語の単語を覚える方法ってないのかな?

こんにちは、じゅにょんです。
今回はこちらの疑問に答えていきます。

読むお時間がない方のために、結論を先にお伝えしておきます!

\ この記事の結論 /

最も簡単で確実な韓国語単語の覚え方はこの5ステップ

  • STEP1:自分にあった単語帳を用意する
  • STEP2:口と手を動かしながら単語を覚える
  • STEP3:覚えた単語は3日後に確認テストをする
  • STEP4:STEP3で間違えた単語だけを集めてオリジナル単語帳を作る
  • STEP5:STEP4で作成した問題集を3日後に解き、正解すれば問題集から削除する

※補足※
STEP2について、新しい単語を覚えるときは、五感を使うといいので、ネイティブの音声を聴くのもgoodです。さらにイメージをもつため、写真やイラストをつかったり、前後の文脈から単語を使うシーンを思い浮かべるために文章やフレーズで覚えるのも効果的です。写真やイラストのかわりに、実際に部屋の中にあるものに韓国語を書いたポストイット・付箋(ふせん)をはっても良いし、文章やフレーズは韓国語の本を1冊購入すると大体例文も書いてあるのでそれを利用するのがおすすめです。

この5つのステップでどんどん単語を覚えることができます。
これは、私自身、TOPIK6級に合格したときに勉強した方法でもあり、暗記の専門家もお墨付きの手法でもあります。

詳細を解説していきますので、ぜひご一読ください。

それでは解説していきます!

この記事の内容

 

韓国語学習診断コリアブック

 

韓国語上達には単語学習が一番重要な理由

本題に入る前に、韓国語の学習において単語がどれくらい重要かを説明させてください。

韓国語の学習分野にはリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4つがありますが、この中で何が優先度が高く最も重要だと思いますか?

答えは、リーディングとリスニングの2つです。

リーディングとリスニングの2つをインプット、ライティングとスピーキングをアウトプットとして2つにわけることができますが、学習の優先度が高いのはインプットの方です。

よくアウトプットが重要という話もありますが、そもそも知らない言葉をアウトプットするのは不可能ですから、インプットするのが語学学習のベースになります。

「知らないと話せないし書けない」、考えてみると当然のことですよね?

そして、インプットするものは、文法やフレーズなどではなく、まずは単語を覚えるべきです。

単語を知らなければ韓国語を聞き取れないし、話すこともできませんが、文法がわからなくてもなんとなく理解したり、片言で話すことは可能です。

単語は韓国語学習のベースとなり、上達するために単語を覚えることはめちゃくちゃ大事なのです!

韓国語の日常会話レベルの単語数はいくつなの?

単語学習しようと市販の単語帳をみると、単語数が1000個、2000個といった量の本が多く、中には10,000個を超えるような本もあったり、「いったいいくつ覚えればいいのか?」疑問ですよね

韓国語の検定試験であるTOPIKとハングル能力検定試験によれば基準はそれぞれ次のようになっています。

TOPIKは、「日常生活に必要な会話ができる」レベルが2級とされていて、必要な単語数は約1,500~2,000語程度と書かれています。

一方、ハングル能力検定試験では、「日常的な場面で使われる基本的な韓国・朝鮮語を理解し、それらを用いて表現できる」レベルが3級とされていて、必要な単語数は明記されていません。しかし、1つ下の4級は約1,070語、さらにもう1つ下の5級は約480語と書かれているので、そこから推測すると必要な単語数は約2,000語は超えてくるかと思われます。

悩む人

じゃあ、日常会話には2,000語くらいが必要ってこと?

その通りです。

2,000語、なかなかの数ですよね。

「2,000語なんか覚えられないよー」といった声も聞こえてきそうですが、そんな単語を覚えるが大変そうと思った方に1つ朗報です。

「実は、350語くらいあれば日常会話が話せる説」があるんです!

それが、こちら。

海外ドラマはたった350の単語でできている』です。

えっ、350語だけ?

そうなんです、私もこれを始めて見つけたとき「なんだこれはー!」とちょっと興奮気味に一気読みしました。

それで、読んだ感想なんですが、めちゃくちゃ説得力があって「これなら350語で会話できる」って思いました。

内容はざっくりいうと、海外ドラマ1作品で出てくるセリフを全部文字にして、どんな単語が何回使われたか調査したもので、かなりの確率で何回も使われている単語数えるとそれが350語だったというものです。なんと全体の8割にもなるそうです。

ドラマのセリフを100%聞き取ろうとすると、それはもっと膨大な数の単語を知らないといけないけど、8割の単語を聞き取るのに必要なのは350語で十分で8割聞き取れればほぼドラマの内容を理解することができます。

ただ、残念ながら、本書は英語のドラマが対象だったので、韓国語が同じように350語というわけではありません。

だけど、それでも理屈は同じなので、韓国語の日常会話レベルになるのに必要な単語は2,000語までは必要なく、私の肌感ですが約500語あれば日常会話の韓国語単語は十分だと思います。

2,000の4分の1の500語くらいで日常会話は話せるんです。そう考えると肩の力も抜けますよね。

ちなみにこの本はAmazonのKindle Unlimited(読み放題サブスク)の対象で初めての利用なら30日無料体験できるので、無料で読めます。気になる方は読んでみてください。

なぜ単語が覚えられないのか?原因分析

単語は重要だとわかっていても問題はなかなか覚えられないことです。覚えられない上に、せっかく覚えた単語もすぐ忘れてしまったり。そもそも単語学習は退屈だからやる気がおきません。

韓国語上達に単語は超重要なのにもかかわらず、苦手意識をもっている人が多くいるのは大きな問題ですよね。

そこで、韓国語のベテラン学習者としてその原因を分析してみました。

韓国語単語が覚えられない原因

  • 原因1:ノートにただ書き写しているだけだから
  • 原因2:自分の学習スタイルを理解していないから
  • 原因3:韓国語単語の特徴を理解していないから

原因1:ノートにただ書き写しているだけだから

間違った単語の覚え方のあるあるで一番よくあるのが、ノートにただ書き写して勉強していることです。

ノートに書き写す勉強法がなぜダメなのか?

諏訪東京理科大学の脳神経科学の篠原菊紀教授はあるテレビ番組に出演されたときにこう言っていました。

ただ書き写すことは、ザルで水をすくっていることを繰り返しているようなものだ。

なかなかハードな表現ですが、それはさておき、そのテレビ番組では書き写すことが無意味な学習法だということを実験で証明していました。

内容はこうです。

学生に授業で黒板に書かれた内容と同じものを書き写すという作業をしてもらい、そのときに頭に脳はを測定する装置をつけてどこが活発に動いているかを調べたというものです。

結果、記憶に関係する部分(ワーキングメモリー)は活性化せずに、見ることに関係するところや手の動きに関係するところのみ活性化していたのです。
つまり、手を使っているだけで脳は全く使っていないという結果でした。

原因2:自分の学習スタイルを理解していないから

もう1つは、自分の学習スタイルを理解していないことが考えられます。

人には右利きとか左利きとか利き手がありますが、視覚や聴覚などの身体的感覚にも利き感覚があることはご存じですか?

1つ簡単なテストをしてみましょう。

Q.あなたは今、海にいます。と想像したときに感じるのは次のうちのどれですか?

1.波の音や鳥のさえずりなどの音
2.広がる青い海や雲といった風景

1を選んだ方は、利き感覚は聴覚で、2を選んだ方は視覚です。

※簡単なテストなので、あくまでも参考としてださい。また聴覚だからといって視覚がないわけではなく、基本的にはすべての感覚をもっていることもお忘れなく。このテスト自体をもっと知りたい方は「VAK診断」とかで調べてみてください。

実は私の息子が言葉を話し始めるのが遅かったのですが、保育園の先生に相談したときに「でも、ひらがなは理解していますね」といわれたのがきっかけで、息子は視覚が優位なのだと知ったんです。それで、人には視覚が優位だったり、聴覚が優位なことがあるのを始めて知ったんです。

つまり、もし視覚優位なら、音声学習よりテキストや動画での学習が向いていて、聴覚優位なら音声の学習が向いていますので、使用している教材を見直してみることでもっと楽に単語学習できるようになります。

原因3:韓国語単語の特徴を理解していないから

韓国語の単語にはいくつかの特徴があるので、その特徴にあわせて学習することでもっと楽に効率よく覚えることができます。

韓国語単語の特徴

  • 特徴1:固有語、漢字語、外来語の3つに分けられる
  • 特徴2:品詞がある

特徴1:固有語、漢字語、外来語の3つに分けられる

韓国語は、固有語、漢字語、外来語の3つに分類することができます。
固有語とは韓国で生まれた単語。漢字語は漢字が元になっている単語。外来語は文字通り英語が元になった単語です。

この中で漢字語は日本語の漢字と関連が高く、中には日本語と読み方・発音が同じものまであるので、とても覚えやすい単語です。
さらに、漢字語を1つ知っていると、知らない他の単語を見たときに「このハングルはこの意味だから、たぶんこういう意味かな」と想像しやすく韓国語の理解度が格段にアップします。

特徴2:品詞がある

韓国語の単語は日本語と同様に品詞があります。

中でも名詞、形容詞、動詞の3つの品詞は数が多いので、この3つの違いを理解しておくことは単語暗記においても重要です。

名詞はモノの名前なので、絵や写真、画像といったイメージと一緒に覚えると覚えやすく、形容詞や動詞は名詞とは違って文章で使われて語尾が変化(活用)する場合がほとんどで、前後の文脈から意味を判断する必要があるものもあります。

だから、形容詞や動詞の場合は、単語単体で覚えるより、例文やフレーズを見ながらイメージをもつことで効率よく覚えることができます。

韓国語単語の覚え方のコツ4つ

それでは、上記のNGな覚え方をふまえ、韓国語単語の覚え方のコツを解説していきます。

韓国語単語の覚え方のコツ4つ

  • 覚え方のコツ1:イメージと結びつける
  • 覚え方のコツ2:発音も一緒に覚える
  • 覚え方のコツ3:確認テストをする
  • 覚え方のコツ4:漢字語から覚える

覚え方のコツ1:イメージと結びつける

名詞はモノの名前なので、絵や写真、画像といったイメージと一緒に覚えると楽に覚えることができます。
形容詞や動詞は名詞とは違って前後の文脈から意味を判断する必要があるものも結構あるので、例文やフレーズとあわせて覚えることで正しい使い方で覚えることができます。

覚え方のコツ2:発音も一緒に覚える

先ほど、人には利き感覚があり視覚優位と聴覚優位があると話しましたが、単語の発音と一緒に覚えることは聴覚優位の方だけでなく、視覚優位の方にも重要です。
というのも実際に韓国語を話すには単語の発音を知っていないと話せないからです。単語の読み方を日本語のカタカナ読みで覚えているいざ韓国人に話したときに伝わりません。
だから、単語の発音も一緒に覚える必要があります。

覚え方のコツ3:確認テストをする

確認テストは超重要です。
「エビングハウスの忘却曲線」というのを聞いたことがある人もいると思いますが、人間の記憶はまず短期記憶に入りますが、短期記憶は時間がたつと忘れるようにできいます。忘れないようにするには短期記憶のものを長期記憶に移すことが必要です。

長期記憶に移すためには、「脳にこれは重要だ」と思わせる必要があります。脳にが重要だと感じるために重要なのが、「思い出すこと」「反復すること」です。

そして、単語を思い出し、反復学習する方法として最も効率的なのが「確認テスト」なのです。

覚え方のコツ4:漢字語から覚える

先ほど、韓国語には固有語と漢字語と外来語の3つがあると話しましたが、一番覚えやすいのが漢字語です。

漢字語は日本語の漢字に関連しているため覚えやすく、1つ覚えるとイモヅル式に関連単語を覚えることもできます。

例えば、「学校」は「학교」で、「生活」は「생활」となりますが、この2語を知っていれば「학생」という単語を知らなくてもどういう意味か予測することができます。
この場合「학」は「学校の学」、「생」は「生活の生」なので、「학생は学生」となります。

このように漢字語は1つ知っていると知らない単語も予測することができるので、理解度が早めることができるのです。

簡単に単語を覚えるコツ3つ

韓国語単語の覚え方のコツをご紹介しましたが、もっと楽に学習したいという方に簡単に覚えるコツを3つ紹介します。

簡単に単語を覚えるコツ3つ

  • 簡単に単語を覚えるコツ1:付箋を使う
  • 簡単に単語を覚えるコツ2:聞き流しで学習
  • 簡単に単語を覚えるコツ3:オリジナル単語帳作成

簡単に単語を覚えるコツ1:付箋を使う

これは家の中にある目に見えるものすべてに韓国語を書いた付箋を貼るという方法です。

机や洗面台などありとあらゆるもの、貼っても生活に支障がないものであればすべて韓国語を書いた付箋を貼っていきます。

付箋をはっていると勝手に目に入ってくるので、気づかない間に単語学習になってる上、繰り返すこともできる記憶に定着しやすいです。

さらに、生活と密着している身の回りの単語を覚えるこ韓国語の実践的な日常会話でも大いに役立つのでおすすめです。

簡単に単語を覚えるコツ2:聞き流しで学習

単語をインプットする方法として、単語を目で見て覚える方法と、耳を使って音で覚える方法があります。

両方並行して行うことが理想ですが、もっと楽に覚えたい!というにとには、耳を使った聞き流し学習がおすすめです。

イヤホンを耳にさすだけで、朝起きてすぐの10分、家事の間の時間、移動の時間など隙間時間にも学習可能で、音声を聞くだけだから勉強のストレスも受けにくのが大きなメリットです。

ただ、聞き流しだからと言って、本当に右から左に流しては効果は薄まります。聞くときは音声に集中することがコツになります。

この学習方法は、あらゆる学習法のながで一番ズボラに学習できる方法下記記事でそのやり方や効果について詳しく解説していますのであわせてご参考ください。

簡単に単語を覚えるコツ3:オリジナル単語帳作成

自分だけのオリジナル単語帳を作って、かわいくデコレーションしてSNSでみせたり、いいね!もらうとやる気がUPしたり、楽しみながら単語学習できます。

ただ、オリジナル単語帳を作る場合は、実際、全部の単語の単語帳を作ろうとするとかなり大変なので注意が必要です。

特に初心者の場合は、作る単語帳の量が膨大になってしまって、楽しむどころか嫌になってしまう可能性もあるので要注意です。

また、オリジナル単語帳の作り方としては、ノート、単語カード、パソコン、スマホのアプリなどいくつかありますので、自分に合ったモノを見つけるとより楽しく学習できます。

オリジナル単語帳の作り方は下記記事で詳しく解説していますのであわせてご参考ください。

単語暗記には自分と相性の合う単語帳を見つるのも大事

韓国語の単語を覚え方やコツをご紹介しましたが、自分と相性のいい単語帳で学習することも大切です。

市販の単語帳は、学習レベルも本の内容も本当にさまざまなものがあるので、どれが自分に合うのかわかりにくいですが、2つのポイントをおさえることで理想の単語帳を見つけることができます。

自分にぴったりの単語帳の選びぶポイントは次の2つです。

韓国語語単語帳の選び方ポイント2つ

  • 自分の学習段階に合わせて選ぶ
  • 学習のしやすさで選ぶ

自分の学習段階に合わせて選ぶ

韓国語の単語は難易度・レベルがあるので、自分の学習段階にあったものを選ぶことがなにより大事です。

初心者や初級レベルの方は、まず単語数が1,000程度までで絞りましょう。それから日本語の漢字と関連が高い漢字語を中心とした単語帳もおすすめです。

中級者・上級者の方は苦手な分野の単語を補えるような本を選ぶのもおすすめです。
例えば、擬声語・擬態語といったオノマトペの単語帳や似た意味の単語を比較して違いを解説してくれる本などもおすすめです

学習のしやすさで選ぶ

学習がしやすく工夫された本もたくさんあります。

例えば、リズミカルな音声をイヤホンで聞くだけで覚えられる単語帳であったり、イラストが面白く漫画のように覚えられる単語帳、それからしりとりのように遊びながら覚えられるものなど、そういった学習しやすい本を選ぶことは学習の継続にもつながるのでおすすめです。

下記記事では、これら2つの選び方のポイントを踏まえて、具体的におすすめの単語帳を紹介していますので、あわせてご参考ください。

専門家に学ぶ暗記の極意とは?

そもそも人間の記憶のメカニズムをベースに効率よく暗記する方法について、専門家の意見を調査してまとめましたので共有いたします。韓国語単語を効率よく暗記する方法についても参考になると思いますので、ぜひご覧ください。

参考文献・人物
①脳神経外科医であり日本大学名誉教授の林 成之先生の『脳に悪い7つの習慣
②精神科医の樺沢紫苑先生の『アウトプット大全
③東大医学部在学中に司法試験も一発合格した河野玄斗さん
④東大出身の日本を代表するクイズプレイヤー伊沢 拓司さん

「記憶の仕組み」を理解すれば効率のよい覚え方がわかる<林 成之先生>

「単語を覚える」ということは、「記憶すること」といえますが、人の脳の仕組みを理解すれば効率の良い覚え方が見えてきます!そのため、まずは「記憶の仕組み」について理解しましょう!

人間の脳の仕組み・記憶の仕組みについて林 成之先生がわかりやすく解説されています。

インプットした情報が記憶するまでの流れ

目にしたり、聞いたり、インプットした情報は次のように脳内で処理されます。

  1. 情報に感情のレッテルを張る(好きか嫌いか判断すること)
  2. 次に「自分にとって重要かどうか」を判断する
  3. ①②で「嫌い」で「重要でない」と判断した情報は忘れる
  4. 逆に「好き」で「重要だ」と判断した情報は記憶する

これらの仕組みから、うまく記憶するためのポイントがみえてきます。

ポイント①「我慢して勉強する」は絶対NG

「我慢する」というのは、「嫌なことをしている」ということでもあります。

つまり、先ほどの情報の脳内処理の①の時点で「嫌い」というレッテルを張ってしまっているため、その情報はわすれていきます。

だから、単語学習をするとき、いやいや勉強したり、無感情でただひたすらノートに単語を書き写すような方法は、記憶のメカニズム的にはよくない方法だといえます。

ポイント②「覚えることが目的」では覚えられない

さきほど、脳内処理②で情報が「自分にとって重要かどうか」判断していると説明しましたが、「単語を覚えること」「勉強すること」を目的にしていると、覚えるという行為が重要かどうか判断できず、結果記憶すべきだと脳が判断しなくなってしまいます。

韓国語の単語が自分にとって重要な情報だと認識するためには、例えば、その単語を誰かに教えたり、韓国語で話そうとするときにその単語がないと意味が伝わらない状況であったりすると、単語を知ってることがとても重要だと脳が判断します。

長期記憶するための4つのコツ

さきほど、「好き」かつ「重要だ」と判断した情報は記憶する、と話しましたが、実はこの時点では短期記憶になるか長期記憶になるかはわかりません。

長期記憶にすつためには次の4つのコツを押さえておく必要があり、これらを単語学習に取り入れることが効率の良い記憶方法につながります。

  • コツ①記憶するときに危機感や悔しい思いを持つ
  • コツ②1つ情報に複数の情報を重ねる
  • コツ③声に出すのは記憶の効率を高める
  • コツ④覚えた後3日後に確認テストをする

1つずつ解説します。

コツ①記憶するときに危機感や悔しい思いを持つ

人は、危機感を感じたり、悔しい!という思いが強いほど、そのことを強く記憶するようにできています。

トラウマがまさにそれです。

トラウマまでとはいわなくても、ショックな出来事が何度もフラッシュバックしたり(そのときの映像がよみがえってきたり)する経験は誰でもあると思います。

これは、脳の仕組みでいうと、海馬と扁桃体という2つの部位の働きが関連しています。

海馬とは、記憶をつかさどる脳の部位で、扁桃体は恐怖や不安を感じたときに強く働く部位です。つまり、危機感を感じたり、悔しい!と感じると扁桃体が興奮し、海馬へ働きかけることで、記憶が強化されるという仕組みです。

そのため、これを韓国語の単語を覚えるときに活かすには、単語が出てこなくて悔しい!という状況を作りだすことが有効です。

例えば、単語の確認テストでミスをする、韓国語の会話で単語がでてこなくて恥をかく、などがあげられます。

コツ②1つ情報に複数の情報を重ねる

複数の情報を重ねるというのは、例えば、人の名前を覚えるとき、ただ漫然と名前だけを覚えるのではなく、その人の体型であったり、身長や顔の作り、ほくろの位置など、イメージの情報をいくつも付け加えることで、覚えやすくなります。

韓国語の単語を覚える場合は、例えば名詞を覚えるとき「自動車は자동차」のように文字だけの情報ではなく、自動車の写真を見ながら覚えることが有効です。

さらに、自動車という単語1つだけではなく、「赤い自動車が3台ある」といったように、前後の文脈・フレーズと一緒に覚えるなどが有効です。

コツ③声に出すのは記憶の効率を高める

実際に声に出して覚えることも有効です。

さきほどのコツ②で複数の情報を重ねることにも関係してきますが、ただテキストに書いている単語を眺めるだけじゃなくて、ノートに書く。そしてさらに、それを声に出すことで、その声を自分の耳が聴くことにもなるので、さらに情報が増え、記憶に残りやすくなります。

コツ④覚えた後3日後に確認テストをする

脳にとって重要でない情報は3~4日で忘れてしまいます。

だから、3日たっても単語を思い出すことができれば、その単語は覚えたということができます。

また、覚えたかどうかを判断するためには、実際に口に出したり、紙に書くなどアウトプットできるかが重要です。

アウトプットできないなら、その単語は覚えたとはいえないからです。

そのため、覚えた3日後に確認テストをやってみて、うまく思い出せたなら記憶できたということになります。

科学的に根拠のある記憶力を高めコツ2選<樺沢紫苑先生>

精神科医の樺沢紫苑先生によると、科学的に根拠のある記憶力の高めるコツとして2つあります。

  • コツ①落書きしながら覚える
  • コツ②2週間で3回以上思い出す

1つずつ解説します。

コツ①落書きしながら覚える

まず、落書きが記憶力を高めるというのは意外ですが、これには立派な科学的根拠があります。

イギリスのプリマス大学の実験で、人の名前と場所を聞かせ、あとで書いてもらうという実験をしました。その実験の際に、半分の参加者には落書きをしながら聞いてもらったというものです。

実験の結果、落書きをした参加者はしなかった参加者に比べ29%も多く名前を思い出せたというものです。

これは落書きが人の感情を刺激するので記憶に残りやすいといわれています。

とても楽しかった出来事や逆にとても悲しかった出来事など、ショックやインパクトが強い出来事ほどずっと記憶に残りますが、落書きはそういった人の感情を動かして記憶を高めることに有効なのです。

コツ②2週間で3回以上思い出す

樺沢先生いわく、情報をインプットしたままだと忘れてしまうけど、アウトプットすることで記憶していくことができるといいます。

そして、そのアウトプットの回数は2週間で3回以上です。

人の記憶は重要なものほど残りますが、重要かどうかはインプットあとに「使われる情報かどうか」で判断されます。

人の記憶は大体3~4日で忘れてしまうので、その忘れそうなタイミングで思い出すことで、脳は「情報が使われた→重要な情報だ」と認識されます。

そしてそれを3回繰り返すことで、長期記憶されるそうです。

暗記のスペシャリスト河野玄斗さんの暗記法

河野玄斗さんは、東大医学部在学中に司法試験も一発合格したほど、まさに暗記のスペシャリストです。

テレビでクイズ番組などに出演されていたときも、他の東大生など優秀な人を圧倒するほど頭の回転ととてつもない情報を記憶しています。

そんな河野玄斗さんがYoutubeで暗記のコツについて語られていましたのでご紹介します。

ぜひ、動画もみることをおすすめしますが、

結論をいうと「暗記には反復が重要」と話しています。

しかし、ただ漫然と反復することには意味はなく、「その情報がいかに重要かを脳に認識させること」が大切といいます。

そして、重要だと脳に認識させるには「何度も情報に出会うこと」で脳は重要だと認識するそうです。

具体的な対策としては2つ。

  1. 時間制限を設けて覚える
  2. ミニテスト・友達と競う

そうすることで緊張感がでるので、効果的に覚えることができるそうです。

動画内では「ring」というアプリをつかえば、覚える情報をカードにまとめたり、ミニテストができると紹介されています。

単語の暗記に役立つアプリは、このサイトでも『みんなの韓国語帳』というものを紹介しましたが、韓国語に特化したアプリなのでこちらの方がおすすめかもです。

ちなみに「無料のおすすめ韓国語勉強アプリ21選を比較」では韓国語学習に役立つアプリを紹介していますので、ご参考ください。

暗記のスペシャリスト伊沢 拓司さんの暗記法

伊沢 拓司さんは東大現役のときから東大王というテレビのクイズ番組でも活躍し、その知識量は他を圧倒しています。

YOUTUBEで暗記の秘訣について語っているので見てみましょう!

超簡単にまとめると

  1. アウトプットが大事
  2. 暗記の近道はない!
  3. 反復が大事!

「暗記に近道はない」といわれると楽して覚えたいという方にはあまりいい情報でないかもしれませんが、すごく説得力がありますよね。

動画の中にあったクイズ王の能勢一幸さんの話では次のようなことを話しています。

普段から習慣付けていることとして、ちょっと思い出せないなということがあったら、すぐに調べるんじゃなくて「思い出せない」ということを書き残しておいて、思い出すまで時間をかけて思い出してみる。自力で思い出せるような練習を常にしている。

ここでわかるのは、暗記のスペシャリストが一番効果的だと考える暗記のコツは「思い出すこと」だということです。

暗記についての専門家の意見まとめ

ここまで紹介した専門家の意見をまとめると、次の通りです。

①林 成之先生
 ・情報に対して「好きだ」「重要だ」と思うこと
 ・危機感や悔しい思いが記憶を強める
 ・1つ情報に複数の情報を重ねると記憶が強化される
 ・声に出しながら覚えるのは効率を高める
 ・覚えた後3日後に確認テストをする

②樺沢紫苑先生
 ・落書きしながら覚える→感情を呼び起こしながら記憶する
 ・2週間で3回以上思い出す

③河野玄斗さん
 ・反復が重要
 ・ただ反復ではなく、重要かを脳に認識させる
 ・時間制限を設けて覚える
 ・ミニテスト・友達と競う
 ・アプリを活用する

④伊沢 拓司さん
 ・アウトプットが大事
 ・暗記の近道はない!
 ・反復が大事!
 ・すぐにググらず思い出す癖をつける

いかがでしょうか?

こうみると、専門家の意見に共通することが見えてきます。

共通する内容をまとめると

・情報に感情移入する
・反復する
・アウトプットする

この3つが共通していることでした。

【体験談】TOPIK6級を合格したときにやったこと

実はTOPIK6級に合格できたのは、単に韓国語の実力があって余裕で合格したというより、かなりの試験対策をしたおかげです。

まず、過去問を徹底的に解きまくりました。

そして、間違えた箇所のチェック、知らない単語の意味をネイティブ韓国人に教えてもらい、整理しました。

過去問は5年分をやりましたが、すると毎年出る問題や出題頻度の高い問題など傾向がつかめてきます。

そのうえで、自分が間違えた問題を徹底的に覚えました。

ノートに間違えた問題だけを集めた問題集を自作し、それを解いていく。

完全に覚えたと思うものは、問題集からは削除し、最終的に問題がなくなるまで続けました。

以上が簡単ですが、私が実践した方法です。

これを見るとわかりますが、ほとんど暗記してるんですよね。

まとめると、実施した試験対策は次の通りです。

  1. まず、暗記すべき対象を洗い出す(すでにわかる韓国語を除外し、わからない韓国語のみをピックアップ)
  2. そして、そのわからない韓国語のみで構成された問題集をノートに自作し、何度も解いていく

さきほどの専門家の暗記方法をまとめたものと比べてみます。

専門家の暗記方法の重要ポイントは次の3つでした。

専門家の暗記方法の重要ポイント3つ

  • 情報に感情移入する
  • 反復する
  • アウトプットする

いかがですか?

たまたまですが、僕が実践した方法はこの3要素が全て入った方法となっていました。

「情報に感情移入する」点については、問題を間違えることで「悔しい!」という感情ができ、その間違えた問題を何度もアウトプットして反復することで、記憶していきました。

こうして整理してみると、TOPIK6級に合格できたのは、きちんと理にかなっていたんだとわかりました。

まとめ

韓国語単語を楽に覚える方法についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

私自身、TOPIK6級合格後も日韓バイリンガルを目指して日々韓国語の本や動画レッスンなどで学習しながら、情報にアンテナをはりめぐらせいる中、集大成ともいえる知恵を盛り込みました。

最後にまとめておきます。

韓国語単語が覚えられない原因

  • 原因1:ノートにただ書き写しているだけだから
  • 原因2:自分の学習スタイルを理解していないから
  • 原因3:韓国語単語の特徴を理解していないから

単語が覚えられない原因はこの3つ。
さらにこれらの原因をふまえ、単語の覚え方のコツ次の4つ。

韓国語単語の覚え方のコツ4選

  • 覚え方のコツ1:イメージと結びつける
  • 覚え方のコツ2:発音も一緒に覚える
  • 覚え方のコツ3:確認テストをする
  • 覚え方のコツ4:漢字語から覚える

簡単に覚えるコツは次の3つ。

簡単に単語を覚えるコツ

  • 簡単に覚えるコツ1:付箋を使う
  • 簡単に覚えるコツ2:聞き流しで学習
  • 簡単に覚えるコツ3:オリジナル単語帳作成

そして、そもそも人間の記憶のメカニズムをベースに暗記の専門家4人の意見から導きだされた暗記の極意は次の3つ。

暗記の極意3つ

  • 情報に感情移入すること
  • 反復すること
  • アウトプットすること

そして、最後にこれらに私自身の体験も加え導き出した韓国語単語の覚え方は次の通り。

\ この記事の結論 /

最も簡単で確実な韓国語単語の覚え方はこの5ステップ

  • STEP1:自分にあった単語帳を用意する
  • STEP2:口と手を動かしながら単語を覚える
  • STEP3:覚えた単語は3日後に確認テストをする
  • STEP4:STEP3で間違えた単語だけを集めてオリジナル単語帳を作る
  • STEP5:STEP4で作成した問題集を3日後に解き、正解すれば問題集から削除する

※補足※
STEP2について、新しい単語を覚えるときは、五感を使うといいので、ネイティブの音声を聴くのもgoodです。さらにイメージをもつため、写真やイラストをつかったり、前後の文脈から単語を使うシーンを思い浮かべるために文章やフレーズで覚えるのも効果的です。写真やイラストのかわりに、実際に部屋の中にあるものに韓国語を書いたポストイット・付箋(ふせん)をはっても良いし、文章やフレーズは韓国語の本を1冊購入すると大体例文も書いてあるのでそれを利用するのがおすすめです。

以上が韓国語単語の覚え方になります。

「なるほどな~」で終わって、何もしなければ韓国語が話せるようにはなりません。ぜひ実行してみてください!
少しずつでもコツコツ覚えることで、半年、1年後の韓国語実力は大きくかわってきます。

繰り返しになりますが、韓国語上達する上で、単語力を向上させることは本当に大事です。

単語を知っていれば、なんとなくでも韓国語が聞き取れたりするので「聞き取れた!もっと勉強したい」とモチベーションUPにもつながります。

また、文法学習やフレーズ、会話学習の際にも知っている単語が多くでることで、楽に学習を進めることができますので。

今回は以上です。
最後までご覧くださいまして、ありがとうございました。

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  • この記事を書いた人
じゅにょん

じゅにょん

大阪鶴橋コリアンタウンで生まれ育ち韓国文化に囲まれて育つ。本当の韓国を知りたくて社会人をやめてソウルへ2年留学。帰国後韓国の某メーカーで担当したホームページ運営の経験を活かし、コリアブックを立ち上げ。韓国語学習者のサポートを念頭に優しい韓国語習得法を日々研究しながら情報発信中。
TOPIK6級合格|ほぼ毎年済州島へ墓参りをかねて旅行|83年生2児の父

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